白血球の種類と役割4

こんにちは!

今回は前回の続きで白血球の働き、リンパ球についてです

T細胞、B細胞、NK細胞について書いていこうと思います。

T細胞

樹状細胞が異物を食べて、その断片をナイーブヘルパーT細胞に抗原提示をする。危険だとナイーブヘルパーT細胞が感知したら、活性化し分化して、エフェクターヘルパーT細胞になる(ここまでは記事の白血球に種類と役割2の復習です)

樹状細胞はナイーブ細胞傷害性T細胞にも抗原提示します

そしてエフェクターヘルパーT細胞の刺激によってナイーブ細胞傷害性T細胞からエフェクター細胞傷害性T細胞(キラーT細胞ともいう)に分化します。

このキラーT細胞は全身を循環してパトロールしており、そこでウイルス感染した細胞を見つけると細胞ごと破壊します

マクロファージや好中球の貪食細胞は細胞外の異物は食べるけど、細胞の中に入った異物は食べません。

ウイルスは細胞内で増殖するので、これを細胞ごとキラーT細胞が破壊するのです

一方、一部のエフェクターヘルパーT細胞はリンパ節からリンパ管を通って血流にのってマクロファージが病原体と戦っているところまで行き、マクロファージが抗原提示を行います

エフェクターヘルパーT細胞はさっき樹状細胞からも抗原提示されたぞ、、、危ないヤツだ!と判断し、サイトカインを放出してマクロファージと好中球を活性化させます

そうすると活性化したマクロファージと好中球は貪食能が高まり、病原体をどんどん食べていきます

B細胞

普段はリンパ節で待機しており、そのB細胞の元に病原体がやってきたとき、B細胞受容体で捕まえた抗原を食べ、消化する

そして食べた抗原の断片をリンパ節にいるエフェクターヘルパーT細胞に抗原提示する

そうすると、エフェクターヘルパーT細胞は、あ、さっき樹状細胞が教えてくれたやつだ!と認識してサイトカインを放出し、B細胞を活性化させます。

すると、活性化したB細胞は増殖し、形質細胞に分化します

形質細胞とは、抗体を作ることに特化した細胞

抗体産生細胞=形質細胞

形質細胞の表面に付いているB細胞受容体を抗体に作り変えます

(抗体とは、免疫グロブリンのこと)

そして作られた抗体を病原体にめがけて発射します

B細胞受容体が抗体になって、病原体にくっついて病原体の毒性を無効化するのです。

先ほど言ったように、エフェクターヘルパーT細胞は形質細胞に分化しますが、一部はメモリーB細胞となってリンパ節で待機しています

このメモリーB細胞は今回どんな敵だったかを記憶する役割があり、次に同じ敵が侵入してきたときにメモリーB細胞がすぐに大量の抗体を産生して病原体をやっつけます。

再び同じ病原体がしてきた際にすぐ起きる反応を二次免疫反応といいます

こうして(人でいうと)一度かかったことのある風邪は抗体が付き、もうかからないということになります

NK細胞

細胞傷害性T細胞(キラーT細胞)と同様、細胞ごと破壊する性質があります

正常な細胞は、MHCクラスという身分証明書みたいなものを持っていて、私は味方だとアピールします

ウイルス感染した細胞はこのMHCクラスの発現が低下します、するとNK細胞が破壊します。

細胞傷害性T細胞(キラーT細胞)は樹状細胞に活性化してもらう必要があるので少し遅れてやってきます。

それまでのつなぎ役として、感染した細胞をNK細胞がやっつけます。

リンパ系幹細胞のまとめ

  1. 一次リンパ組織:骨髄、胸腺

   二次リンパ組織:リンパ節、脾臓

 2.樹状細胞はT細胞に抗原提示する

 3.細胞傷害性T細胞(キラーT細胞)やNK細胞はウイルス感染した細胞を破壊する

 4.エフェクターヘルパーT細胞はサイトカインを放出して、B細胞の増殖、分化を助ける

 5.B細胞は形質細胞に分化して、抗体を産生する

以上、白血球の種類と働きについては今回で終了です。 最後まで読んでいただきありがとうございました。

コメント

タイトルとURLをコピーしました